こんにちは。
日本海チケット新国道店です。
さて本日は久しぶりに修理事例
【iPhone7 水没修理】をご紹介致します!
修理の作業内容と、万が一水没させてしまった場合の対処方法をお伝えします。
是非ご覧ください!
今回お持ち頂いたのはアイフォン7。
お風呂に落としすぐにお湯から引き上げ、乾燥剤と一緒にして数時間待ってはみたものの復旧せず、当店にご相談下さいました。
外面は大きな傷もありません。
しかしフロントパネルを開いてみると…
少なくない量の浸水があります。
インジゲーター(水没マーク)も赤くなり水没反応が見られます。
水没後のアイフォンの不具合は着水の程度や角度によって多岐に渡りますが、今回のように起動しない症状では、深層部まで到達した水分が基盤のチップをショートさせていることが原因であることが多いです。
画面は真っ暗だがマナーボタンは反応する、などの場合は基盤の損傷が無い、もしくは軽度のショートの可能性が高く画面交換で復旧する例もありますが内部の水分をそのままに使用を続けると間違いなくいずれ追加の不具合が現れます。
修理に携わる側としては、「お、なんだ水に落としちゃったけど動くじゃん。」と思わず、できる限り早く修理店への持込をおすすめしたいです。
症状が悪化してからでは復旧が難しくなり、データも消去という場合もありますので…。
そして、ここからの作業内容の基本は
水分の除去&クリーニング&乾燥
になります。
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①まずは可能な限りパーツごとに分解し目に見える水分を除去。
②次に薬剤を使ったクリーニングで、不純物と残った水分を徹底的に弾き出す。
③そして乾燥。
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基本的にはこの流れで水没修理を行います。
これで改善しない場合不具合を起こしているパーツの詳細な特定を行い、検証と交換作業などを行っていきます。
分解の途中経過。
スピーカー裏側にも水分が残っていました。
今回写真を撮りませんでしたが画面(フロントパネル)も分解時、水を蓄えてしまっていました。
お客様のご申告で最後に電源をつけた状態のときに画面の色合いがおかしかった。
と仰っていましたので、液晶部分にもダメージがあったようです。
また基盤のチップに黒く焼き焦げた後があり、最初にお風呂に落としてしまってからしばらく待ち、再度電源を入れたときにショートしたようでした。
電子機器は起動時に最も高い電圧が回路内を通りますので、内部に水分が残った状態で起動をかけるとショートを起こしてしまいます。
水に落としたら電源はすぐに落としその後は入れない。端末の状態を確認したく不安になるお気持ちは分かりますが、電源ONの動作が致命的なダメージになってしまう場合があります。
この後クリーニング&乾燥の工程を必要に応じて複数回行い、再度組み立て→動作検証。
以上が基本的な水没修理の流れになります。
では最後に、万一iPhoneを水没させてしまった場合の対処法ですが
まずお客様にやって頂きたいのは「すぐに電源をオフにすること」
、「再起動をかけないこと」です。
端末が無事か否か確認したくなるお気持ちは分かるのですが上記した通り、内部に水分の残った状態で通電するとショートするリスクが高いです。
そして次に「目に見える水分だけでも綺麗に拭き取ること」
そして大事なのがなるべく迅速&徹底的に水分と不純物を弾き出すこと
、です。
電源を切ったらなるべく早く修理店に持ち込めば、それだけ復旧の確率は上がります。
※民間療法のようなもので、乾燥剤やお米に入れてしばらく放置するというものがありますが正直な所効果はあまり見込めないと思います。理由としてはバッテリーや基盤の裏側にまで浸水していた場合、乾燥剤やお米程度の吸水力では内部の水分をはじき出すことはできません。
また水分に不純物が混じっていた場合、放置することで内部でサビや汚れによる劣化が進み状況が一層悪くなる可能性があります。
これをまとめると
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【万が一iPhoneを水没させてしまった場合の対処法】
①すぐに電源をオフにし、再起動は絶対にかけない
②外部の水気だけでも綺麗に拭き取る
③可能な限り早く修理店に持ち込むこと
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となります。
以上をすぐに行って頂ければ水没修理の復旧率はぐんと上がりますので、転ばぬ先の杖でぜひ頭の片隅に留めておかれることをお勧め致します!
さて、ということで今回はアイフォン修理日誌
・「iPhone 7 水没修理」と
・「万一水没させてしまった時の対処法」
でございました。
水場でのご使用にお気をつけて、よいiPhoneライフをお過ごし下さい!